奇経

奇経には八つの脈があり、それぞれ正経の経穴を使いまわしにしているが任脈、督脈だけは独自の経穴を持っており、正経十二経と結びつけて十四経とする場合もある。
    八脈交会穴
陰維脈:内関   ー 衝脈:申脈
陽維脈:公孫   ー 帯脈:後渓
陽キョウ脈:外関  ー 督脈:照海
陰キョウ脈:足臨泣 ー 任脈:列欠

奇経八脈

督脈は「陽経の海」といわれ、諸陽経を統括する作用をもつ。その流注により、経穴の作用は生体の陽気を鼓舞させることである。具体的には頭項部の鎮静作用、上背部の呼吸・循環器系の調節、中背部の消化器系、泌尿器系及び腰椎の疾患の治療、腰仙骨部の生殖器系や婦人科の疾患の治療に大別される。

任脈は「陰経の海」といわれ、諸陰経を統括する作用をもつ。その流注により、経穴の主治は@泌尿・生殖器系の諸症状A消化器系の諸症状B胸部の心肺疾患や頚部の咽喉疾患、顔面下部の知覚・運動障害等の三つに大別ができる。この中で特に下腹部の諸経穴は泌尿・生殖器系、婦人科の疾患に腹部の諸経穴は消化器系の疾患によく用いられる。一部の経穴は強壮作用や沈静安神作用を持っている。

衝脈(しょうみゃく)は一二経の海と言われ血海という。気衝→横骨→大赫→気穴→四満→中注→肓兪→商曲→石関→陰都→腹通谷→幽門宗穴-公孫穴

帯脈(たいみゃく)は、季肋に起こり、帯をしめるように腰部を一回りして各経脈を束ねる章門穴→帯脈穴→五枢穴→維道穴宗穴-足臨泣穴

下肢の体幹の両側の陰を調節して陰経を協調然谷→照海→交信→睛明宗穴-照海 ゲキ穴-交信

下肢の体幹の両側の陽を調節して陽経を協調申脈→僕参→フ陽→居リョウ→臑兪→巨骨→肩グウ→地倉→巨リョウ→承泣→睛明→風池宗穴-申脈 ゲキ穴-?陽

陰経を連絡して、全身の裏と密接な関係築賓→衝門→府舎→大横→腹哀→期門→天突→廉泉宗穴-内関 ゲキ穴-築賓

陽経を連絡して、全身の表と密接な関係金門→陽輔→陽交→臂臑→天リョウ→臑兪→風池→ア門→風府→脳空→承霊→正営→目窓→頭臨泣→陽白→本神宗穴-外関 ゲキ穴-陽交

トップへ戻る